2011年02月15日
今日は長くなったなぁ~
ご近所の方から、ご法要のお花のご注文を頂きました。
~ありがとうございましたm(__)m
御供え用のお花は、特段ご要望がない場合には、安定感のある
トライアンギュラー(二等辺三角形)で生けます。
不謹慎な言い方になりますが、
私は、御供えのお花を生けるのが好きで、生けている間、心が落ち着くと言うか、
フラットな気持ちになれます。
何でしょうね、この不思議な感覚は・・・
私が花屋で働き始めた頃は、御供えのお花は白系でまとめられる方が
多かったような気がしますが、今は、お色を入れられる方がほとんどです。
私もお色みがあった方が、手を合わせられる方々の心が、少しは明るくなる
のではないか、と思います

私は、車の中に何冊が本を入れてます。
待ち時間ができた時などに読むことが出来るので。
今日、奥から縁の黄色くなった文庫本を見付けました。
ブックマークのあるページを開いたら、20歳前半に何度も読んだ詩でした。
もしも好きな人ができたら
そしてその人が林檎をほしいと言ったら
その手のひらに何個も何個もポケットにも
頭の上にもそこらじゅうに
林檎をあげよう
その人が
「ありがとう。もうたくさんだよ。ありがとう」
と言うまで永遠に
もしもその人が
青くすみわたった空をみたいと言ったら
空を
空を
すみわたった空を
地の果てまでもさがしに行こう
私を必要としてくれる人なんて
今までひとりもいなかったような気がする恋だから
(そして次の次のページに続きがあって・・・・)
もしも好きな人ができても
もしも好きな人ができても
あんまり何にもあげないことにしよう
林檎がほしいと言ったら
へっ ととぼけた顔をしてぼんやり見つめよう
そうするとその人はあきらめて
自分でくふうするだろう
もしもその人が
空を見たいと言ったら
えっ ととぼけた顔をしてその人をじいっと見つめよう
そうするとその人は考えて
言ってもムダだと思うだろう
何もかもあげすぎたばかりに
きらわれてしまったことのある私だったから
読み終えた時にとても落ち込んだのを覚えています。
銀色夏生さん 詩集ロマンスより